仕事術

小売業のクレーム対応の基本【上司を出せと言われたらどうする?対応例あり】

  • クレーム対応の経験が浅い
  • クレーム対応がうまくいかない
  • クレーム対応に不安がある

小売業にとって、クレーム対応はつきものです。

しかし、クレーム対応は教えてもらう機会も少なく、経験が浅いうちはどのように対応したら良いか分からないため仕事が辛く感じてしまうこともあります。

この記事では、クレーム対応初心者が困りやすい「上司を出せ!」のワードに対して、どのように対応すべきか解説していきます。

これを覚えれば、クレーム対応初心者の方も落ち着いて、効率良い対応ができるようになりますので是非参考にしてください。

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ムータイ

小売業で11年勤務、元店長。退職して主夫⇒未経験のコンサル業界に転職した経験から役立つ情報を発信しています。

小売業クレーム対応の基本 上司を出せと言われたらどうする?

悩む

クレーム対応で「上司を出せ」と言われたらどうしますか?

「怒っているからすぐに上司に代わらなきゃ」
「上司から、クレームは自分で対応しろと言われてるから代われない・・・」

いろんな考え方があると思いますが、

「ケースバイケース」というのが対応の基本です。

なぜなら、クレームの内容次第で対応方法が変わってくるからです。

多くの人が、上司からの指導や会社の研修などでクレーム対応では「上司は出さない」と学ばれていると思います。

この考え方は確かに正しくて、簡単に上司を出してしまったら組織としての分業がなりたたないからです。

そのため、基本的には自分が対応し、状況に応じてすぐに上司に報告できるようにケースバイケースの心構えでいる必要があります。

しかし、クレームの内容によっては、悩まずとも上司を出した方が良いケースもあります。

次項でそのケースを解説しますので、これを覚えて素早い状況判断から効率の良い対応を習得していきましょう。

小売業クレーム対応 上司を出した方が良いケースとは?

子ども 悩む

上司を出した方が良いケースは以下の3つです。

大まかな内容ですが、以上の3つケースの場合は無理に自分で抱え込む必要はありません。

クレームは組織で対応すべきものです。

出せるときは上司を出して、組織としてスムーズな対応をしていくというのが最善策となります。

上司を出した方が良いケースとは? ①緊急性が高い内容のとき

緊急性が高い内容とは、ざっくりいうと怪我、事故、事件が絡む内容です。

  • 商品、サービスによって怪我をした
  • 商品、サービスによって事故が発生した
  • 店内でお金を盗まれた、駐車場で危害を加えられた

頻繁に起こることはありませんが、この場合は事情を聞いた上で上司に報告し即バトンタッチしましょう。

対応を間違えると、会社やお客様に大きな損害を与える可能性があるため、正しい対応と素早い判断がも求められます。

このケースはお客様自身も重大な問題だという認識があるため、責任者が出ることで安心感を与えることもできます。

上司を出した方が良いケースとは? ②自分自身の対応に不手際があったとき

もちろん自分の不手際でお客様を不快にさせてしまった場合は、まずは自分の口から謝罪が必要です。

しかし、自分の謝罪だけではお客様の怒りが収まらず、責任者に伝えないと気が済まないといった状況になってしまうことがあります。

精神誠意謝罪しても「いいから、上司を出せ」と言われたら、上司に状況を報告した上で対応を代わってもらいましょう。

部下のミスをカバーするのも上司の仕事です。

対応が終わった後で、上司にしっかりとお礼、お詫びをすれば問題ありません。

かたくなに上司を出さない対応は「ミスを隠そうとしている」と思われ、対応が複雑化することもあるので、時には素直に代わることも必要です。

上司を出してた方が良いケースとは? ③上司に対してのクレームのとき

発生しないことを祈りたいですが、上司がミスをしてお客様を怒らせてしまう場合もあります。

上司も人間ですからね。

注意点は、自分が上司の代わりに粘って対応しすぎると「部下に嫌な思いをさせるな!」なんて言われてしまい、上司の罪がさらに重くなってしまう点です(笑)

この場合もしっかり事情は聴いた上で上司に報告し、対応を代わってもらいましょう。

上司を出せと言われたらどうする? 対応例

話し合い

最後に、「上司を出せ!」と言われたときの対応例を紹介します。

ここで1番に伝えたいのが、クレーム対応は「顧客対応」であるということです。

「上司を出せ」と言われてもクレーマー扱いをせず、事情を聴き正しく状況を判断しましょう。

NG例とOK例を紹介しますので、自身の対応に置き換えて考えてみてください。

【NG例】

客「上司を出せ!!」

店員A君「出せませんっ!!(この前、上司は出すなって教わったしな…)」

初心者がやってしまいがちな対応です。

会社から教えてもらった「上司を出してはいけない」ことを意識しすぎて、顧客対応であることを見失っています。

盲目的にクレーム対応をすすめると、クレームの論点が増えてしまうため事態が悪化します。

【OK例】

客「上司を出せ!!」

店員A君「お客様、何か不都合ございましたか?よろしければ私が対応致しますので、事情をお聞かせ願えますか。」

こんな感じだとOKです。

まず、何があったのか聞きださなければ対応が進みませんので「お客様が怒っている理由、困っている理由」について積極的に聴く姿勢を示しましょう。

これは通常のクレーム対応でも必要な姿勢で、お客様が話したいと思っていることをしっかり引き出すことがクレーム対応の基本となります。

話を引き出した結果、自分でも対応できる内容であればそのまま対応してください。

「上司を出した方が良いケース」に該当していることが判明した場合や、要求が収まる気配がなければバトンタッチしましょう。

頑張ったけど上司に代わるしか方法がなければ、上司も納得してくれます。

上司を出せと言われたらどうする? まとめ

上司を出しても良いケースを解説しましたが、それでも「上司を呼ぶのはちょっと…」と思う方もいるかもしれません。

そういう場合は、事前に上司にどいったケース、どういったタイミングでクレーム対応を代わった方がいいのか確認をしておきましょう。

そうすれば、自分の対応基準もより明確になり、上司も自分で答えた手前、嫌でも対応してくれるのでオススメの方法です。

クレームはお客様の数だけ種類がありますが、時間をかけすぎてしまっては他のやるべき仕事にも影響が出てしまいます。

すべて同じ対応で上手くいくわけではないので「ケースバイケース」の心構えで落ち着いて対応することが、スムーズな対応に繋がりますので是非覚えておいてください。